第30回未来をのぞく住宅展

住いとは、日々の暮らしの中、ホッと安らぎがあり、うーんっと、目いっぱい背を伸ばすほどののびのびさがあり、そしてよしっ!明日からまたガンバルゾッていきいきできることだと思っています。住まう家族のみんながそうあってほしいと思います。

素材のぬくもりと優しさが直接肌に伝わる。そんな居心地の良い空間を創ります。 人は何かしら痛みを抱えて生きています。すまいづくりを通じて、そんな家族１人１人と向き合いながら、住宅建築として何かしらの答えを導き出したいと考えています。

住宅とはライフスタイルがひとつの容（カタチ）に表れたものだと思います。個人や家族をより知ることが住宅設計の基本と考えています。

人間の生活を支える装置としての住宅と、気持ちのあり方に大きく影響するデザインのバランス具合が　個性だと思います。 　地域や個人の生活歴や考え方、こうありたいという希望を形にしていくことが住宅を設計すること。住む人たちの未来を預かる母親のような役割を設計に感じています。

敷地の特性やクライアントとの会話からヒントを得て設計を行っていきます。 打ち合わせでは機能面や性能面にとらわれがちですが、家は日々の暮らしをささえる器です。 暮らしの中で感じる光の明暗や四季の変化など、便利さ以外の面も大切にしたいと思っています。

住まいは、気候・風土・文化に根差したものが良いと考えます。伝統的な建築物や民家をみてみると私たちの生活は、季節のうつろいに寄り添い、自然のめぐみと共にありました。時として自然は、心揺さぶる美しさを放ち、畏敬を感じさせる超越した力を持ちます。そんな心が充たされる住まいを設計したいと考えています。